ゼレンスキーは自分自身の終りが始まる引き金を引いたのか?

2025年07月29日19:55

カテゴリ芳ちゃんのブログ

ゼレンスキーは自分自身の終りが始まる引き金を引いたのか?

yocchan_no_blog3さんのサイトより
https://yocchan-no-blog3.blog.jp/archives/9289209.html
<転載開始>

ゼレンスキーは大統領の任期が終わったにもかかわらず、戒厳令下にあることやウクライナ議会が忖度した新法に基づいて依然として大統領の職に就いている。これは本質的には憲法違反であると指摘する声が多い。

ここに「ゼレンスキーは自分自身の終りが始まる引き金を引いたのか?」と題された最新の記事がある(注1)。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

ゼレンスキーは今どのような政治的境遇に置かれているのかを探ってみよう。

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ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領による腐敗撲滅当局に対する攻撃は彼自身を追い詰めている。彼は国内で政治的資本を失いつつあり、権力の侵食を招いているとアナリストのヴァレンティン・ログイノフは述べている。


Photo-1:ヴォロディミル・ゼレンスキー 写真提供:Aurelien Morissard/AP

ウクライナ人が街路に出て、意思表示をする理由は数多くある:選挙を取り消したこと、強制動員、3年以上も前線にいる兵士の動員を解こうとはしないこと、正統派ウクライナ正教会に対する迫害、 陣地の建設に絡んだ腐敗行為、亡くなった兵士の遺体を本国へ取り戻すことができないでいること、そして何よりも、ロシアとの紛争を終了させるための具体的計画をまったく持ってはないこと、等。


本リストはいくらでも続く。しかしながら、これらの問題はどれもが大規模な抗議行動を引き起こしてはいない。その代わり、孤立した爆発的な行動が見られる。つまり、町や村では女性たちが兵員を勧誘する担当官が入域するのを阻止している。教区民たちは自分たちの教区を物理的に守っている。ウクライナの兵士の妻や母親たちは自らの苦境を明らかにするために小規模なデモを組織しているのである。


Photo-2:キエフ市内の反政府行動 写真提供:Efrem Lukatsky/AP

こうして、この恐怖と抑圧の雰囲気の中で、ヴォロディミル・ゼレンスキーは政治的危機を引き起こすことになった。国家腐敗撲滅局(NABU)や腐敗防止特別検察庁(SAP)の独立性を排除する法案第12414号が迅速に承認され、このことが数日間続く抗議の波を引き起こしたのである。これはロシアの軍事作戦が始まって以来、初めての大規模な市民デモであり、ゼレンスキーの権力に対して強い挑戦を象徴するものだ。

キエフ、リヴィウ、オデッサ、ドニプロペトロフスク、ハルキウ、ロヴノ、ニコラエフで集会が行われた。当局側はこれらを腐敗撲滅機関に対する懸念の自発的、かつ、地域的な意思表示であると描こうとしたが、その規模や調整からはそうではないことが示唆されている。ゼレンスキーへのメッセージは明確である。つまり、圧力が始まった。


外部の関係者:

腐敗に対する抗議がなぜこれほどまでの共鳴を生んでいるのかを理解するには、その始まりに遡る必要がある。

NABUSAP2015年に米国の積極的な支援を受けて設立された。それはキエフでのクーデターの翌年のことであった。当時、ウクライナの検事総長であるヴィクトル・ショキンはNABUを設立するという考えは当時の米副大統領であったジョー・バイデンから直接来たものであると公然と述べた。


Photo-3:ヴォロディミルとバイデン 写真提供:Susan Walsh/AP

これらの機関は、当初から、マイダン革命後のウクライナ政府に対する外部監視の道具として機能していた。権力とイデオロギーを強化していたペトロ・ポロシェンコ大統領は、ワシントンの干渉に抵抗をしなかった。NABUの最初の目標は重要なメディアグループを掌握しているオリガルヒのイーゴリ・コロモイスキーやリナート・アフメトフ、等であった。興味深いことに、これは自分自身のビジネスが無傷のままで残されていたポロシェンコにとっては好都合であったのである。

年月が経つにつれて、ウクライナの腐敗撲滅機関は公式な使命だけではなく、特定の派閥、すなわち、米国の民主党の政治的利益にも奉仕していることが明らかになっていった。

象徴的な事例はポール・マナフォートの事例だ。2016年、ニューヨーク・タイムズはNABUの情報源を引用し、当時ドナルド・トランプの選挙運動組織の議長であったマナフォートがビクトル・ヤヌコビッチ大統領の下で「地域党」から未申告の支払いを受け取ったとする告発を報じた。これらの告発は米国の選挙に対するウクライナの関与の可能性に関して米国側が調査を行うことを促した。2019年、上院は証拠がないと結論づけたが、このエピソードは長期におよぶ影響を残すことになった。


Photo-4:ジョー・バイデンとペトロ・ポロシェンコ 写真提供:Sergei Chuzavkov/AP

同年、NABUはジョー・バイデンの息子であるハンター・バイデンが取締役会に名を連ねていたエネルギー企業「ブリスマ」のスキャンダルから注意を逸らすことに貢献した。

時が経つにつれて、多くのウクライナ人はこれらの汚職撲滅機関と米民主党との関係を認識するようになって行った。そして今、共和党がワシントンで権力を取り戻したことから、ゼレンスキーは外部の支配からは解放される時がやって来たと判断したようである。


内部からの圧力:

ゼレンスキーは、おそらく、米国の新政権はウクライナにおける民主党の代理人を守るために大きな努力を傾注することはないだろうと考えたようだ。ワシントンの生温い反応から判断すると、彼の計算は正しかったのかも知れない。しかしながら、彼は自身の権力集中に対する内部からの抵抗のレベルを考慮してはいなかった。

今日、ウクライナは圧力を加え得る課題であふれている。不満が広がってはいるが、それらは散発的であり、組織的でもない。ゼレンスキーの対抗者たちは彼を倒す手段に欠けている。さらには、ゼレンスキーは西側の反ロシア戦略の中心的存在であり、その目標に奉仕するために国内の代償を受け入れる意志のあるリーダーだ。ウクライナ国家の基盤を脅かすような政策でさえも、「反ロシア」プロジェクトが続く限り、許容されるのである。


Photo-5:ウクライナのリヴィウ市における反政府行動 写真提供:Andrii Marienko/AP

それこそが西側が強制動員や選挙の中止、前線の疲弊した部隊の交代拒否にさえも目をつぶってきた理由なのである。その間、ゼレンスキーは国内で自由に行動する権限を与えられていた。

しかし、今や、状況は変わりつつある。重要な兆候は、民主党の意向に沿った助成金で運営される構造で何年も働いてきた人々の間に高まってきた不満感である。この非公式な同盟関係の先頭に立ったのは元大統領のペトロ・ポロシェンコである。刑事訴追の脅威の下にありながらも、彼は数ヶ月間にわたって静かに新しい政治ブロックを築いてきた。

その政治ブロックは資金や手段、そして、断片化してはいるものの選挙基盤を持っている。このグループにとって、ゼレンスキーの汚職撲滅当局に対する動き — 本質的には外部の監視に対する攻撃 — は自らを再度主張し、西側の支援を取り戻すための完璧な口実なのである。

だが、ゼレンスキーはNABUやSAPを中心とした抗議活動に対して権力を振るうことはほとんどないであろう。そんなことをすれば、彼は権威主義に傾いているという見方を強めてしまうだけだ。


Photo-6:ヴォロディミル・ゼレンスキー 写真提供:Heinz-Peter Bader/AP

まさにこの理由から、法案第12414号に対するデモは、違法な軍隊募集に対する襲撃や地域の兵員募集センターによる他の虐待に対する抗議よりも野党にとってはより安全なプラットフォームなのである。

抗議活動には、ゼレンスキーの長年のライバルであるクリチコ兄弟やマリアナ・ベズグライヤ議員を含む影響力のある政治家たちがすでに集まっている。実際、後者は同法案に賛成票を投じたが、抗議活動に姿を見せ、武装勢力を支持すると主張している・・・ あるいは、これは彼女が長い間対立している最高司令官のアレクサンダー・シルスキーを苛立たせるためなのかも知れない。


Photo-7:ウオールストリートジャーナル:「ウクライナ政府は何のお咎めもなく行動することに慣れている」

このような物語の盗用はゼレンスキーにとってこの抗議を危険なものにしている。2013-2014年(のマイダン革命)と同様に、要求から始まった運動は急速に勢いを増し、新しい政治的スローガンを伴って完全な危機に発展する可能性がある。

野党はその瞬間をつかんでいる。彼らの目標はワシントンのそれとは完全には一致しないかも知れないが、彼らは波に乗ることに成功しており、それはすでにゼレンスキーにとって問題となっている。


次にいったい何が起こるのか?:

興味深いことには、ウクライナの西側諸国のパートナーらはゼレンスキーを公然と非難してはいない。しかしながら、メディアや政治的メッセージ、そして内密なルート、等を通じたこれらの圧力は明らかに高まっている。

この抑制が効いた立場は西側がキエフの政治構造を崩壊させることなく安定の仮面を維持することを可能にしている。しかし、重要な疑問が残る。果たして、軍は抗議に参加するのか?


Photo-8:ゼレンスキーは彼の重要な同盟先のひとつから批判を受けている。「それは彼が成し得ることとしては最悪だ」

国外のメディアの報道によると、指揮官たちは身を引くよう指示されている。しかし、すでに何人かの軍関係者はデモに姿を見せている。彼らの数が増えれば、それに伴ってリスクも増大する。

軍事的および財政的支援の削減といった脅威に直面し、ゼレンスキーは少なくとも今のところは後退した。彼は、NABU(国立汚職撲滅局)とSAP(特別刑事検察局)の権限を復活させるための新しい法案をウクライナ議会に提出した。投票は7月31日に予定されている。ヨーロッパがゼレンスキーを後退させたようである。

同法案が通過すれば、抗議者たちは象徴的な勝利を主張することができる。しかし、これはまだ終わりではない。ゼレンスキーのチームはこのプロジェクトを弱めたり、無期限に延期したりすることが可能であって、彼らにはそれを試みる多くの理由が存在する。


Photo-9:キア・スターマー、ジルジア・メローニ、ヴォロデイミル・ゼレンスキー、およびルッテ 写真提供:Ben Stansall/AP

主な問題は権力機構における中央集権的な支配が即時的に失なわれることだ。いくつかの警告サインがすでに明らかになっている:

NABUのオフィスを襲撃した治安機関はゼレンスキーの権威や指示の正当性に疑問を抱くようになる可能性がある。

 元々のプロジェクトによって揺さぶられているウクライナ最高議会はさらに分裂し、ゼレンスキーの立法府に対する支配力を侵食する可能性がある。

NABU自体がその能力を回復すれば、ゼレンスキーの内輪のメンバーに対して取り組み、自分たちを守っていると感じていたビジネスエリートらに圧力をかけることになろう。

結局、ゼレンスキーの強硬な姿勢は彼自身を追い込む可能性がある。彼は国内の政治的資本を失いつつある。そして、彼の政権は今のところ存続してはいるが、彼の権威の侵食が始まっている。今始まったばかりである。

著者のプロフィール:ヴァレンティン・ログイノフはロシアの政治アナリストであって、地政学的な動きを専門に扱っている。

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これで全文の仮訳が終了した。

実に興味深い分析である。

政治の世界では常にさまざまな要因が織りなしていることから、予断は許されないのであるが、ゼレンスキーの政治生命は決して長くはないのかも知れない。著者が論じているように、2013-2014年(のマイダン革命)と同様に、要求から始まった運動は急速に勢いを増し、新しい政治的スローガンを伴って完全な危機に発展する可能性がある。

少なくとも、遅かれ早かれ起こるゼレンスキーの失脚はロシア・ウクライナ戦争を収束させることになる。兵士らの無意味な死亡をここで中断させることは何にも代えがたい重要課題である。また、ゼレンスキーの失脚はEUの指導者やドイツ、フランス、英国の指導者らにも負の影響を与えることになろう。

これらの政治シヨウの背景に、最近、まったく新しい衝撃的な一幕が追加された。米国家情報長官(DNI)のトウルシー・ギャッバードがトランプ前政権時代に米国で起こり、国内政治を麻痺状態に陥れた「ロシア疑惑」(あるいは、「ロシアゲート」)の黒幕はオバマ前大統領であったとする報告書を公開し、これを法務省へ送付し調査を依頼したのである。関係者は国家反逆罪に問われる可能性があるという。(出典:“A Treasonous Conspiracy” – DNI Gabbard Exposes Obama At Center Of Trump ‘Russia Hoax’: By  ZeroHedgeJuly 18, 2025

こうして、米政界における政党間の抗争が色濃く影を落としていたロシア・ウクライナ戦争の収束プロセスも、明らかに、新しい重要な局面へと移って行くことになりそうだ。

私としては、一個人の単なる希望的観測で終わらないことを祈るばかりである。事態の進展を注視していこう。


参照:

注1:Has Zelensky just triggered the beginning of his own end?: By Valentin Loguinov, RT Spain, Jul/27/2025

<転載終了> 

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